夕暮れ時、犬を散歩させて帰ってくると、お寺の門前で、下校途中
の学生たちが立ち話をしていました。「おいおいこんな所にレオパレスがあるぞ」(お寺の直ぐ前に 賃貸アパートが建っています。)「でもやばい、前に墓がある。」 「でも、家賃安いかもよ。」
ずっとそこに生活している私は、そんなことは思いもしませんでしたが、高校生にとって墓は、直ぐに死をイメージするものであり、覆い隠すべきものなのでしょう。でも人間、どんな立派な家に住み、贅沢な暮らしをしても、所詮、最後は、墓を終の棲家としなければなりません。その厳然たる事実にいつか気づく日がやって来るで しょう。