2013/10.16 初めて、お寺deアートandカフェを開催しました。

 開催にあたって住職あいさつ

 お寺deアートandカフェ、横文字にするとハイカラな感じがしますね。今回が初めての企画ですが、大勢のご参加をいただき有難うございます。
 生けるもの つひにも死ぬるものにあれば この世のなる間(ま)は 楽しくをあらな
 今、山門の掲示板にこの歌を掲げています。万葉の歌人・大伴旅人の歌です。万葉の時代らしいおおらかで、繊細な歌ですね。生きとし生けるものは、いつかはこの世に別れを告げねばなりません。束の間のいのちです。だからこそ、そのいのちを輝かせ、楽しんで行きたいものです。
 これまで浄蓮寺では、プロやプロに近いアーティストを呼んで演奏会や作品展を何度か開催してきました。それはそれで印象深いものでした。それに対して今回のアートandカフェは、全てを寺族・門徒が進めて行く、文字通り手作りの、「親しみやすさ」を売りとした催しです。
 この度の催しを機に、これから多くの人が、今度はプレーヤーとしてまた作品の出展者として参加していただけたら主催者としてこれ程うれしいことはありません。
 私たちの人生には、悲しみや苦しみ、情けないことや投げ出したくなることがいっぱいあります。だからこそ、この世を楽しむことが必要なのです。その楽しみ方は十人十色ですが、今日は、音楽、美術、そして喫茶を楽しんでもらえたらと思います。
 今回のお寺deアートandカフェが「第1回」として、今後2回、3回と続けられるよう何卒、ご支援とご協力をお願い申し上げます。それでは最後までごゆっくりお過ごし下さい。

 

上記ロゴをクリックすると、プログラムが表示されます。

 第1部 演奏会。 【演奏曲目と演奏者は「プログラム」参照】

 
 
 

 第2部 展示作品の解説と鑑賞。 【作品名と出展者は「プログラム」参照】

 第3部 最後は、お茶を飲みながら、雑談。 

  かつてお寺は、地域の公民館であったのではないかと思います。それが今のお寺の役割は、法要儀式や、法座行事等の宗教活動に限定されるようになりました。(宗教)法人として、社会に開かれていなければならないはずなのに、実際は、一般人にとっては近寄りがたい存在になっています。それを何とかして、本来の姿にしたいと思い、思いついたのが今回の「お寺deアートandカフェ」でした。
 私(住職)も年を取り、いつまでも仕事一辺倒の人生はつまらん、と思っていたところ、昔、中学校時代にブラスバンドで多少は楽器をいじっていた経験から、何かを始めてみようと思い、リコーダーを手にしてみました。初めは子どもの楽器くらいにしか思っていませんでしたが、これが、案外、歴史が深く、演奏テクニックも高度なものが必要なことが分かりました。バロック時代の、日本では余り知られていない優れた曲が沢山あります。これを1曲でも、人前で演奏できるようにしたいと、2年前から練習を重ねてきました。
 幸い、オカリナを演奏する人たちから、「ご院さん、いっしょにやりましょういね~」と声を掛けられ、励まされたお蔭で、今日まで何とか続けてこられました。今回、「お寺de寺deアートandカフェ」を実現することが出来ましたのは、浄蓮寺の運営委員の中に、芸術に関心があり、油絵、水墨画等実際に手掛けている人が多くあったからです。自分たちが楽しみながら、それを参加のみなさんと共有したいとの思いでした。
  初めてのことであり、喫茶の用意をする関係で、当初、60人位を限度として参加を募っていましたが、当日の飛び入りを含めて、80人を超える参加となりました。ちょっと戸惑いましたが、うれしい悲鳴です。また、来年は、開催曜日や、開催方法を工夫して、より多くの人とお寺で過ごすことのよろこびを共有できたらと思います。準備等、多くの人に協力をいただきました。大変でしたけど、心地よい疲れを残して、今回のイベントを終えました。来年はあなたも是非、ご参加下さい。