本堂音楽法要次第

   ●お勤めに当って
 
   『宗祖讃仰作法 音楽法要』ダイジェスト版(浄蓮寺編集)は、その音楽に合わせて、参拝者がお勤め(合唱?)すれば、導師〔調声人:ちょうしょうにん〕なしに勤めることが出来ます。ただ、そうすると住職・法中〔ほっちゅう:僧侶〕の内陣出仕〔本堂内陣でのお勤め〕は要らなくなります。これでは、在家でのお勤めと変わらなくなります。お寺では、内陣での一連の作法があってこその「法要」です。
  そこで、住職・法中の内陣での作法を加えて、編成したのが、上記の「次第」です。「開式のことば」の後に、先ず、前奏曲を流します。これには、「憶念(おくねん)」「衆会(しゅうえ)」「芬陀利華(ふんだりけ)」といった「仏教讃歌」が良いでしょう。これを参拝者全員が静聴し、こころを調えます。【これは音楽様式の葬儀も同様です。】
  前奏曲を聴いた後に、行事鐘に合わせて、導師、法中(諸僧)入堂・着座。一同合掌礼拝。次に、導師・法中で「頂礼文(ちょうらいもん)を勤めます。この「頂礼文」は、 『宗祖讃仰作法 音楽法要』に収録されています。音楽法要を勤めて、慣れたら、ご門徒と一緒に勤められるのも良いでしょう。
  そして、いよいよ 『宗祖讃仰作法 音楽法要』の中核部分。ここから音楽を流して、それに合わせて、「正信念仏偈」「和讃・念仏」 「回向文」をお勤めします。これを勤め終えて、一同合掌礼拝。最後に、退出楽〔「恒沙音(ごうじゃおん)」〕を流します。これは、短い曲なので、曲が終わるまで流します。最後まで、流し終えると、とても、さわやかで、余韻が残ります。音楽法要にふさわしい、フィナーレになると思います。