◎輪島と朝市

 輪島は石川県能登半島北端の市。中心市街は鳳至(ふげし)川と河原田(かわらだ)川との三角州上にあり,漁港として発達。のと鉄道七尾線の終点。輪島塗を特産。舳倉(へぐら)島へ季節的に移住する海女の住む海士(あま)町がある。東郊の高洲山山麓の白米(しらよね)には千枚田が展開,時国(ときくに)家や,曾々木海岸など能登半島国定公園に属する観光地がある。奥能登の観光基地となっており,本町通りで開かれる朝市が有名。輪島漆芸美術館など,輪島塗に関する施設も多い。268.67km(2/)。2万8559人(1999)。

 

 

本誓寺(ほんせいじ)

     〔石川県鳳至郡門前町南/真宗大谷派〕

 創建年代ははっきりしないが、寺の由来記によると善了の開山と伝えられる。最初は真言宗に属し松岡寺といったが、鎌倉時代の文永5年(1268)、如信上人に帰依して浄土真宗に改宗、本誓寺と改めた。はじめ阿岸郷にあり、天正14年(1586)現在地に移る。元和元年(1615)前田利常が高309石を寄せた。能登郡鳳至郡の触頭として末寺106を有した。古文書多数を所蔵する。


 境内は約5200u。再建されたものながら本堂、山門、鐘楼、鼓楼は以前の形式をそのまま残して建造されたと言う。

 本堂は13間四面の総かや葺き屋根。日本三大かや葺きの一つと言われ、向拝前の石段、向拝天井の彫刻と相まって、北国らしい質実豪壮な趣きをかもし出している。

 この本堂は平成4年に県の文化財に指定された。

 

 

 

 

 ご住職が不在で、総代さんからご説明を受けた。かや葺き屋根は、昔は40年はもつと言われていたが、現在では5年前に葺き替えを行ったがもう傷みがきている。酸性雨、かやの質の低下、職人の技術等いろいろなことが原因であろうが、門徒の負担になっている。瓦葺きにすれば良いようなものであるが、それでは文化財としての価値が無くなるし、ジレンマがあることを率直に話された。〔自然環境の問題、寺院を護持することの問題等を考えさせられた。〕

 

 寺宝類を多く所蔵するが、特に私の目を惹いたのは、24代住職の室として入稼された関白左大臣二条治孝公息女が持参されたという家具調度品の数々である。山また山が続き、日本海の荒波が洗う辺境の地(と言ってはご無礼であるが)に都より、公家の息女を迎えられるとは、その当時のお寺の繁栄ぶりがしのばれて感銘をした。

 

 例年よりも早く、今年初めての寒波が襲来した加賀・能登であったが、夜は温泉につかって体を休め、加賀百万石博をはじめ、一般の観光旅行では決して訪れられないお寺に参詣できたのは京都の平安観光さんのお陰です。今回参加されたみなさん、お念仏のあたたかい心とパワーをいただいて帰郷されたことと思います。また次回を楽しみに、このページを見られ た方も是非参加して下さい。

おわり

 

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